劇中石村修が山を駆け降りるシーン

茨城

物語の後半に柳楽優弥さん演じる「石村修」がおにぎりを食べた後に山を駆け降りるシーンがありましたが、劇場でそのシーンをみていた時に、まるで自分がその場にいる感覚になりましたが、あのシーンはワンショットで撮影されたのですか?

黒崎

そうなんですよ。カメラマンが本番一発で。
おにぎりを食べるシーンからは1回カットが切れています。場所を変えているので。臨場感がでていたのは柳楽優弥さん演じる修を追いかけて走ったカメラマンのおかげです。僕は凄く離れたところから見守っていました。

久野陶園での撮影について

茨城

今回窯焼きのシーンでは、主に3人の笠間焼の陶芸家さんが窯で素焼き火起こし等の作業協力して下さっています。実際に現場でその様子をご覧になってどう思われましたか?

黒崎

すごくありがたかったし嬉しかったのは、皆さん映画を1本作ることに賛同して下さって、協力して下さったのがすごく伝わってきたので、それがすごくうれしかったですね。
それからこの映画のテーマを聞いてくれた上で戦争を題材にしているということとか、それでもその中で青春をどう生きるかっていうことを、わからないながらも一生懸命考えている若者たちの話なんだ、という映画の方向性にじっくり耳を傾けて下さって、その上で「よしやろう!」って言ってくれた、と制作チームから聞いて、それがすごく心強かったです。
そうやって協力してくださる方々のパワーが積み重なってシーンが出来ているのは本当に間違いないので、だから監督としてはそのお力をいただいて、撮っているような気がしますね。

作品名への思い

茨城

さきほど火は様々なエネルギーの象徴だっていうお話を伺いましたが、「映画太陽の子」という作品名の由来は、そこからきているのでしょうか?

黒崎

そうですね。そういうふうに思いついてしまったので、詳しく理由が言えないんですけど、そうだと思います。太陽もまたエネルギーの象徴だし、生きるっていうことの象徴なのかなという気がしていて。難しいテーマをはらんだ映画ではあるのですが、一番大事なのは、若い主人公達が「エネルギーを燃焼させている」ということだとはっきり思ったときに、「太陽」という言葉が浮かんできました。

 

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